2017年01月13日

NO.371 脳科学から考える療育 その2

NO.371 行動による脳の活性化…
保護者心得【自閉】LD【多動】

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 おなじみのガッツポーズです…この写真は、難しかったそろばんで、100点をとった時、思わず「やった〜」とガッツポーズした瞬間に撮影したものです。

嬉しいという感情、やったぞという達成感を、ガッツポーズで表現したもので、カメラを構えたからではなく、自然に自発的な行動を撮影した一コマです。

前回に引き続き脳科学から導きだされる行動原理と子ども達の可能性を探ってみたいと思います。

前々回のNO.368ニコニコしていれば…でも少々ふれましたが、私達の脳を騙して、感情をコントロールする事が出来ます。

笑っている、笑顔だから→楽しい・嬉しいと感じる事ができるとご説明致しましたが、半信半疑の方もおられるとおもいますので、別な事例でご説明したいと思います。

例えば、昨年家内が1カ月程留守をした時のお話です。
独身時代を思い出して何とか家事をしていたのですが、徹夜つづきで、洗濯物がたまってしまいましたが、どうしても眠い、体もだるくて洗濯機を回す気がしない。やる気がおきなくてダラダラしていた時の事です。

「よっこらしょ。」とソファーから起き上がり、嫌々ながら洗濯機に向かい、洗物を分別して
第1陣の洗濯物を回す…しばらくすると、体もモードに入り、洗濯機を回しながら掃除機を取り出し、フローリングの掃除を始めます。第2陣の洗濯が始まる前には、完全にやる気になって休日は家事の鬼となり、しまいには部屋の片づけまでやってしまう…

学生時代バレーボールをしていたのですが、気合を入れるために円陣を組んでみんなで掛け声をかける。すると気合が入り、やる気が目覚めるのです。

昔の戦場で出陣する前に「エイ エイ オー」と勝鬨(かちどき)を上げるのも、脳科学的に考えれば、行動をおこす事で感情をコントロールする手段であると考えられます。これは古今東西に関わらず行われてきたもので、知らず知らず私達は、感情をコントロールするために先に行動をおこしていたのです。

感情が先行して行動が起こるのではなく、行動をおこす事によって感情をコントロールしているのです。

一部のクラスで「頑張るぞ〜」と指導を始める前に声出しをしてもらっているクラスがあるのですが、ざわついた行動も抑制され見事に集中できるようになっています。

私達の脳は頭蓋骨に囲まれており、直接外からの刺激を得る事はありません。しかし体に刺激が与えられると、脳の活動が開始され活性化される状態に突入します。

行動に合わせた脳の活性化モードを「作業興奮」と言います。
始める時はおっくうでも、作業をしている間に気分もスッキリしていくのです。

私の洗濯の話しと同じです。やる気なくダラダラしていても、刺激を与える事で、感じ方が変わるのです。

このブログもそうです。書き出す時は、何から書こうか、あれもこれもとやっているうちに、もっと良い写真はないかな〜文章の修正と加筆をしたり気が付くと何時間も経っており、この文章自体早く帰ららなくてはいけないのに、深夜の2時に一人籠って書いているのです。今私の脳は活動モードに入っているのです。そしてもっと伝えたいという強い思いで満ち溢れているのです。

頭で考えるより、行動にうつす…つまり体を動かすのです。

体を動かす内に、スイッチが入るのです。

つまり、気が乗らなくても 机に座らせて、ノートを開く。
眠くて起きれなければ、布団をはがして、カーテンを開け、窓を開ける。

考えるより、まず動く事で、多くの問題を解決する事が出来るのです。

疲れ果てて帰宅し、夕食を作らなくてはならない時、「エイ」と気合を入れて台所に立つといつも間にか「もっとおいしい物をたべさせよう。」という思考に頭の中がかわるのです。

行動は脳の活動を制御する力があるのです。

子ども達に学習指導を促す時、行動する事を促す事で、やる気を引き出す事が出来るのです。

最初は嫌々であっても、ダラダラであっても、次第に集中し、もっと学びたいと思えるようになるのです。

難しい事をさせて、無理させて可哀そうと考えて学ぶ事を放棄するのではなく、行動を契機として、学ぶ楽しさを獲得する事が可能である事をご理解頂きたいと思います。
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行動が脳を活性化させ、やる気を促し、成長の機会を与えるのです。学習を始める前に儀式を取り入れるのも一つの療育手段です。映像処理(モザイク等)が上手くいったら、COMPASSで頑張るお友達の取り組み方をお見せしたいと思います。
ラベル:魔法の療育
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2017年01月12日

NO.370 脳科学から考える療育 その1

NO.370 厭きるか 慣れるか…
保護者心得【自閉】LD【多動】

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 今回は、脳科学を証左とした、療育に関してのお話をさせて頂きたいと思います。

前回の「無理をして難しい事を教えるのは可哀そう…」(NO.369)という論調に対しての対案を最新の脳科学をもとにお話したいと思います。

最新の脳科学で解明されている事に、人の脳は基本的に「物事に慣れてしまう」という事実があります。

何か初めて見たり、行ったりした場合、例えば生まれて初めてダイヤモンドを見たとき、「凄い〜きれいだな〜」とうっとり見つめてしまうのですが、2度、3度見ているうちにそのものに慣れてしまって、初めて見たときのような反応は薄れてしまいます。
初めてみ美しいビーチも、近くに住んでいる人からすれば、さして珍しいものでもない風景…よく美人も3日みれば〇〇と言われたりしますが、この慣れてしまうという事を「馴化」と呼びます。

  馴化(じゅんか)とは、ある刺激がくり返し提示されることによって、その刺激に対する反応が徐徐に見られなくなっていく現象を指し、、得にも損にもならない中立的な刺激に対して生じやすい。人間だけでなくほぼすべての生物が馴化を示す。

慣れてしまって、反応が鈍くなるというと良いかもしれません。

この慣れた状態から私達の脳は2つの道をたどる事となります。

一つの道筋は 飽きちゃった型で
慣れた(最初は楽しかったのに…)→
飽きちゃった(おいしくないよね…)→
やーめた(明日があるさ…)…
とう流れとなり、私の経験から説明すると、〇〇食ダイエットをするぞ→〇〇を食べるのに飽きちゃった→ダイエット終了→リバウンド…という3日坊主に終わってしまうタイプです。

もう一方の道筋は 習慣化型で、
慣れた(大変だけど出来たぞ…)→
面倒だけど頑張ろう(応援してくれるし…職員の手前やめにくい…)
習慣に(歩きたくてウズウズする)…
今の私の状況ですが、ウオーキングをするぞ→くるしいけど頑張るぞ→習慣になっちゃった→現在27キロダイエットに成功!という習慣化する道です。

昔の話ですが、お風呂で、髪の毛を洗うと、目にシャンプーが入ったり、耳に水が入って、洗髪がとても苦手なお友達も、お母さんと一緒に毎日お風呂に入る事で、慣れてきて、褒めてもらって、今では洗わなければ気持ち悪くなってしまう。

歯磨きも、馴化から習慣化した典型的な行動の一つと言えます。逆に恋人同士の倦怠期等は飽きちゃった型に当てはまるものだと考えられます。

では何故、習慣化できたのでしょうか?

良い行い、理想的な行動を習慣化出来れば、怖い物無しになれるのに…

私の30年の指導経験から言えるのは、嫌な事でも、繰り返し続けていけば習慣に変化出来るという事です。

キーワードは「繰り返し」だったのです。

自発的に行動出来ればそれが一番ベストですが、お友達一人で頑張れない場合、課題が困難で難しい場合、それらをフォローしてあげる体制を確保する事でそれを容易に進める事ができるのです。

どんなフォローが大切なのでしょうか?
Q:お友達一人で頑張れない場合
A:保護者や、指導者がその背中を後押ししてあげるのです。

Q:課題が難しすぎる場合
A:課題の難易度を下げて、取り組みやすい課題に作り替える事

この2つで多くの問題を習慣化出来るのです。

そしてプラスの調味料は?
@ 成長や変化、続けている事を褒めまくる。
A 成長や変化を一緒に喜ぶ。
B 楽しい雰囲気で、でも規律正しく、明るく支援を行う。

この3つの調味料が上手く作用すれば、子ども達に劇的な成長を呼び起こす事が出来るのです。

つまり、困難な課題であっても、繰り返し、何度も何度も何日も指導し続け、適時に調味料をふりかける事で、習慣化を成し遂げ、課題を克服する成功体験から、学ぶ事が得意となり新たな成長へと結びつける事が出来るのです。

繰り返す事で困難を困難と感じなくなり、取り組む事が当たり前で、褒められたりするような報酬を得る事でさらにその行動習慣が強化されるのです。

飽きちゃった段階で諦める事、可哀そうだからと課題から逃避させる考え方は、大きな間違いであるといえる一つの証拠であると考えます。
「無理をさせるのは、可哀そう…」という考え方が脳科学的にも間違えているかご理解頂けたのではないかと考えます。
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次回はその2として、前々回のNO.368から話を発展させて、さらにお話を進めてみたいと思います。



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2015年07月18日

NO268.文字が書けない子ども達

NO268.書きたくても書けないのは…

保護者心得  【言語】  【ダウン症】  【自閉】  LD  【多動】  【注意欠陥】


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一見何の問題もなさそうな子ども達の中で、文字をなぞる事が出来ないお友達がおられます。

決してやる気がないわけではないのです。本人も周りの支援者も一生懸命なのですが書く事が出来ないのです。

ちょっと努力するだけでは解決出来ません。
時間も膨大に必要です。
折れそうな気持を奮い立たせて取り組まねばなりません。

これらの原因には幾つかの可能性があります。
@脳血流の低下
A脳の委縮
B脳の変質
C視覚認知機能の問題
D手指を上手く利用できない神経伝達能力あるいは、手首の運動機能の欠如
これらの多くの要因は酸素の欠乏や、病気、遺伝子の問題等による脳のダメージが考えられます。

このように記述すると改善は不可能なように思えますが、現代医学はまだまだ不完全で、脳には様々な未知の可能性があり、適切な支援を施せば、的確に成長を促す事が可能であると実証する事が出来るようになりました。

そのポイントは、

A脳の補完作用を活用する事。
B十分な酸素補給を行う事。
C適切な脳血流を確保する事。
D適切な刺激を与え続ける事。

上記ABCDの要件を満たす事で、様々な問題が解決出来る事が実証出来る事がわかってきています。諦めず上記4条件を勘案しつつ、ご家庭での取組み方を調整頂ければと思います。

そして、
直ぐに書けなくても、決して叱らない事。
どなっても、怒っても出来ないものは出来ないのです。

簡単な事から挑戦させて下さい。
いきなり難しい事はさせないの事が大切です。

下手でも繰り返し、繰り返し挑戦させ続けて下さい。
出来る出来ると応援し続ける態度が成功をよびます。

そっと手を添えるだけでも書けるようになるお友達もおられます。上の写真はちょっと添えているだけです。握りしめてはいないのです。

始点と終点が理解出来ないお友達もおられます。
簡単な事から、短い物から、少しづつ御取組み頂ければと思います。

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焦らないで、続ければ書く、書き写す能力が獲得できます。
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2015年07月09日

NO264.時間との闘い…

NO264.悩むより始める…
           限られた時間の中で
保護者心得  【言語】  【ダウン症】  【自閉】  LD  【多動】  【注意欠陥】
子ども達の成長を促しやすい時期にも残念ならが期限があります。

毎日沢山の療育相談を希望される方が来所されるのですが、学齢が上がれば上がるほど、同じ症例であっても、同様に療育指導を行っていても、表出する結果に差異が生じます。

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今回は言語に関して考察してみたいと考えます。

言語に関しても、2歳前後のお友達、4歳前後のお友達と、6歳前後、10歳前後、12歳前後では進歩進捗に差が出てしまいます。

一概に申し上げにくいのですが、15歳あたりで急激に進歩の歩調が遅くなってしまう傾向
が露呈しはじめ、個体差はありますが、18歳辺りで急激に鈍化してしまいます。

成長が無くなるわけではありません。成人しても成長し続けるのですが、成長ペース、成長の幅がガクンと落ちてしまうのです。

私も昔左足の半月板を損傷して足首から足の付け根まで約半年間ギブスを巻いた事があるのですが、運動をして鍛え上げた筋肉もやせ細って太さが半分以下(大袈裟ではありません)になってしまった事があります。

使わない筋肉は削げ落ちるのです。

使わない能力は低減してしまうのではないかと考えます。

私達の脳細胞は、全てではないが、殆どのニューロンは分裂せず、1日あたり10万個は死んでいる。脳内ニューロンが1000億個あると言われていますが、1日10万個は恐ろしいスピードです。

生後の環境や、学習や様々な経験の中で、使用されている物は残ると考えられますが、余分な物つまり、活動していない、刺激の少ない部分から欠落していると予想できるのです。

長い期間言葉を発する事から遠ざかっていると、発語を促す機能を司る脳細胞が減少してしまうと予測でき、その為学齢が上がれば上がるほど、成長を促すのに時間が必要になると推測できるのです。

またストレスも成長に従って二次的な問題に結びつく事も少なくなく、本来の問題が1つであっても、それに自傷行為が加わったり、他害が加わったりと別な問題を巻き込んでしまい、成長を阻害する因子に結びついているのではと考えます。

早く対処すれば、1つの問題だけで解決出来た事が、学齢が上がれば、併発する課題も増えてしまい、悩むよりまず対応をどうするかという事が大切であると言わざるをえません。

まず取組みを始める事、刺激を与え続ける事、適切な支援を計画的に実施する事が大切ではないかと考えられます。

1日でも早く正しい療育指導に取り組む事、1日でも早く適切な刺激を与える事が解決の糸口になるとご認識下さい。

早いほど療育効果が高いとお考え下さい。

年齢が上がればあがるほど、成長を妨げる因子が増大するとお考え下さい。

小さい時から訓練ばかりで可愛そう…というのは間違った優しさでしかありません。

学齢が上がり、成長した後に、劇的な成長変化が出たという報告事例は1例たりとも聞いたことはありません。

幼いお子様の保護者の皆様は、幼いだから出来る事が沢山あるという認識をしっかりと持たれて下さい。

チャンスは今なのです。

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次回はNO265.成長したら無理なのか…学齢の高い保護者の皆様へと題して別な観点からお話をさせて頂きたいと思います。
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2014年06月30日

NO110.脳の秘密 その2

ニューロンを繋ぐシナプスの秘密

私達の神経回路は、ニューロンどうしをつなぐシナプスにより情報伝達を行います。(改)脳の秘密 その1で説明したように、脳内の結合は当初未接続であり、存在はしても使われていない状態です。私達は、生活する環境に併せて、新たなシナプスを作りだしたり、減らしたりといった作業を脳内で行う事となり、減らす作用を可塑性と呼び、研究者によればこれこそ、人間らしさを醸し出す仕組みではないかと推測されています。

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シナプスは2種類でした。
ニューロンからの情報を伝達するシナプスですが、かつては1種類と考えられていましたが、現在の研究では、電気的シナプスと、化学的シナプスに分類されるようになりました。

私達の脳は化学的シナプスでほとんど構成されており、そのシステムはアセチルコリンや、グルタミン酸等で組成された神経伝達物質を持つ小さな包みで、現在の研究では、30ナノメートル前後(±10ナノメートル)の隙間を持っており、その間を伝達物質が分泌されて信号を送るため、電気的シナプスに比べて伝達に時間かかるとみられております。※電気的シナプスは、伝達がイオンによっておこなわれるので、非常に早く情報が伝わるとみられています。


増えたり減ったり…でも増やしたい

阪大大学院の研究で、シナプスの数を計測し、誕生時のシナプスと、新たに組成されたシナプスと、減退したシナプスを調査されており、その後の研究では、環境や経験で、成人でも増えたり、減ったりすることが認められてまでになりました。

これらの結果を踏まえて、被験者に併せ適切な刺激や経験を与える事により、接続を増やして行く事が可能であると私達は結論づけるに至っております。

A脳内の血流刺激
B環境の刺激
C視覚的刺激
D言語的刺激
E音声学的刺激
F人的環境刺激
I身体運動的刺激
J感覚運動的刺激
K嗅覚からの刺激
L接触からの刺激
様々な刺激を如何に継続的に与えるかが、接続のポイントです。一度で刺激が伝わるはずはないのです。何度も繰り返す必要性があります。やったからすぐに身に付かないのと一緒です。でもAだけすればよいわかでもなく、Aだけで〇〇が得られると確定されるわけでもないのです。

でも少なくとも、多くの研究の結果では、刺激をあたえなくなると、可塑性のおかげで、力が薄れるという事は断言できるのです。

逆に考えれば、AからLまで全ての刺激を与え続けていると、漏れがないと言えますし、1度で身に付かなくても100回目指せば(※回数は例えです。)全てをゲットできる可能性もあるのです。

繰り返し、毎日全部諦めず刺激し続ける事で、脳内結合を促し、活性させる事は可能なのです。私達の多くの成果報告ができるのは、様々な支援により、結合出来ているからこそ獲得した能力であると断言致します。

私共の経験則ですが、子ども達の能力は、オリンピックの輪のように、それぞれ分離しており、その働きも、ある成長点を過ぎるまでは統合できておりませんが、ある段階に達した時点で、突然反応するような事例が、沢山あります。ともすると期待以上の成果に跳ね返る事もありますが、成果が得られるまでどれだけ長く支援者が辛抱して刺激を与え続ける事が出来るかが、成長への鍵であると考えられるのです。
※私達は創立30年目となり、発達障がいのお友達への指導経験から申し上げられる事であります。

ちょっとした魔法をかけて、取り組めば脳内の成長を獲得出来るのです。魔法が知りたい方は093-475-0449までご連絡下さい。

 
ラベル:魔法の療育
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2014年06月27日

NO107.(改)脳の秘密 その1

難しいお話となりますが、今後大切な内容となりますので暫くおつきあい下さい。

調べても調べつくせない脳の秘密

私達の脳の研究は、かなり古く紀元前4世紀の古代ギリシャから始まりました。

古代ギリシャのヒポクラテス、アリストテレスと続き、 ローマ時代にはガレノスへと引き継がれます。途中欧州等の西洋医学の進歩とともに、研究はすすみ、100年前に顕微鏡が発明された段階で、ようやく脳の秘密の一つである、「ニューロン」が見つけられました。

そして電気の発見から、電子顕微鏡へと技術が革新進歩され、さらにMRI等の技術開発もすすみ、ついには分子レベルまでの解明が出来るようになりました。

そして多くの研究者から様々な脳の機能も解明されてきましたが、実はまだまだ脳の秘密は多く、生きたブラックボックスとも言われており、現在最新のPET 脳波計、NIRS等を駆使してもまだまだ不明な点が山積している人間の主要器官の一つです。



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人間の体は60兆もの細胞で構成されている(概算です)ようで、アバウトな言い方恐縮ですが、そのうちの数千億個が脳を構成していると言われています。(現在の技術でも計測はまだ不可能で、判っているようで推測が中心です。)

私達の脳の神経回路を構成しているのは、ニューロンという情報をやりとりする細胞で、もう一つがグリア細胞といいて脳の構造を維持したり、神経回路を保護する働きをする細胞に分かれます。

ニューロンには、遺伝子情報を格納した細胞核を持つ細胞体と、四方八方に伸びて情報を受け渡す樹状突起と一本だけ伸びた細長いシナプスを持つ軸索(じくさく)で構成されています。そして前方ニューロンと後方ニューロンが結びつく事で情報を伝達する事となります。

脳の不思議

「細胞障がい性T細胞」が働き過ぎて脳内に問題を起こすてんかん発作、身体の麻痺、言語障がいから知能低下まで引き起こすラムッセン脳症という恐ろしい難病があります。投薬等による療法もありますが、重篤な場合は、脳の半球を切除する場合もあります。通例では、左右の脳の働きはそれぞれ別の役割を担っていますので、成人の場合は様々な機能障がいが起こる事が予測されるのですが、子どもの場合、切除後も一切後遺症が無い状態にまで機能回復した事例が知られています。

これはバイパス理論(記事後半に記述)を証明する1つであり、成長と共に脳は生育し、その成長と一緒に、脳内のニューロンが様々に結びつきしそて、機能回復が出来るように、バイパスを繋ぐ程にまで成長したという証明ではないかと推測できます。(そう結論つけるしかありえない事例が沢山あるのです。)

※逆に、バイパス以外に説明出来ないとご理解頂いても良いかと思います。現在の科学では、ニューロンの電気信号の流を正確に把握する技術はありません。

 
脳は、精子と卵子が結合し受精後16日から20日の間にその基幹が構築されると研究されています。(平均18日)
※脳の元(原基)の事です。

出産する10か月後には、脳の総量が劇的に増え続け、400倍から900倍にまで生育する事となります。そして出産後4歳から6歳で、1350グラム前後まで成長し、脳の重さの95%まで生育する事となります。そして10代半ばには、成人と同様の脳レベルとなります。

※実は私達の脳は非常に軽いのですが、生体コンピューターとしては、現在の技術では対応する物がないほど優れているとご理解下さい。

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脳の生育は、受精後、平均18日目に現れる脳の原基(げんき)は劇的にニューロンを増やしながら成長し、9カ月後には大人と同じ形が出来上がります。

これは情報伝達を行うニューロンが増えているのであり、ニューロンどうしが全て結びついているわけではありません。

眠っているニューロンは山ほどあるのです。

私達コンパス発達支援センターでは、その繋がっていないニューロンを様々な刺激により結びつける作業をする事が重要であると考えております。

子ども達の持つ数千億の脳細胞はまだ未接続なのです。

その多くは繋がっていないのです。

沢山繋ぐことで多くの問題が解決できるのです。

脳科学は未だ未知なる科学で、推論から予想している部分が沢山あります。

ですので、お子様が何らかの問題を抱えていても、諦めずに支援を続ける事で多くの事が解決できる可能性があるのは、ニューロンの接続による補完作用に起因する事であるとご理解下さい。この考えに反証するエビデンスは出せないと理解しており、接続を促す事で、失った能力を獲得しなおす事が出来ると私達は考えております。
 
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2014年06月20日

NO99.体調の変化にご注意を

体調の変化にご注意を

急に涼しくなったり、急激に暑くなったりと、気温の変化が目まぐるしく、17度から、30度を超す10度以上の気温の差は、子ども達にとってとても厳しい物とお考え下さい。

まず服装にご注意下さい。外からこられて、空調のきき過ぎているスーパー等に入るだけでも風邪を引いてしまいます。羽織る物が必要です。

特に言語に問題があり、自分の意思表示が難しい場合は、特に注意が必要です。暑いと脱ぐことができますが、寒いのに、羽織る物がないと、どうしようもありません。

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体温計の携帯
この時期は、体温計を常に携帯されて、お子様の体温の変化に気を付けてあげて下さい。体調を崩しては指導もままなりません。体調管理がなにより大切です。

汗をよくかく子には、着替えも必要です。

おむつの交換
おむつも定期的に交換しなければ、おしりが汗疹(あせも)だらけになってしまいます。取り外して、ちょっと干しておいたりといった配慮も必要です。気持ちの悪い状態では出せる集中力も出す事はできません。

暑くて食が細くなるお友達には、食事に関しての配慮も必要で、元気なウンチが出ているかちょっと覗いて頂くと安心です。元気なウンチは黒ではなく、黄土色です。油をとりすぎたのか、野菜が不足しているかもすぐに把握できます。

小児科のお医者様のお話でも、体調不良のお友達が増えているようです。くれぐれもお気を付け下さい。
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2014年02月17日

NO54.体温調節の重要性

体温調節の重要性

発達障がいの問題を抱える子ども達の中で、手足の冷たい子ども達が目立ちます。私達は療育支援を行う上で体温の維持は大切な療育ファクターではないかと考えております。

手足が冷たくなるという事は、身体的防衛本能から起こる生体機能です。手足の血液を重要な機関に送り出す事を優先しての身体的特徴であると認識でき、低体温にならないような生活習慣が一つの課題であると考えております。

基礎代謝が上がると、体温は基本的に上昇します。私達の思考形態においても、脳血流が高い事はとても重要であり、体温の維持は能力の維持向上に直結する内容であるとご理解頂ければと思います。

全国的にも、36度以下という低体温が植えており、現在の小学生の4割が低体温であるという報告もあります。病はひえからと言われるように、低体温になりますと、重篤な症例であれば、癌に発展したり、多くの子ども達の悩みの種であるアトピー性皮膚炎に発展する事も少なくありません。

健康な日本人の平均体温は36,5度と言われています。本記事を愛読頂いている方の中で、元気いっぱいに日々活動されている方の体温は、恐らく夕方であれば、37度を上回っているのではないかと思われます。逆に、体調がすぐれない方の多くは、35度台の方が多くいらっしゃるのではないかと思います。

スポーツジム等に通い定期的に運動されている方の平均体温は高くなります。女性スタッフで35度前半しか体温がなかった方も、スポーツジムに通うようになり、適度な運動を週3回程度するようになってから体温を測定すると36.5度を超えているという結果も出ております。

体温が上がると、体も軽くなり、やる気も沸いてくるのです。心理的な問題を抱えている場合でも、体を温めると活力がわいてくるのは想像に容易いのではないかと思います。

体温が1度下がると
免疫力は37%低下
基礎代謝は12%低下
体内酵素の働きは50%低下
するという検証事例もあるほどです。

では子ども達に対してどのような配慮が必要であるかと言えば、まずは体温を維持できるような取組みが大切であると思われ、体温維持により、やる気も、モチベーションも上げる事が可能であるとお考え下さい。

季節的にも春から夏にかけて、温度が上昇し、ほとんどの人は活動しやすくなると思います。真夏は暑すぎて動きにくくなりますが、朝夕の涼しいときはやはり活動的であると思います。秋口も同様ですが、徐々に冬に近づくにつれ、「猫もこたつで丸くなる」ではありませんが、出不精になる方も少なくないと思います。

医学的にも冬場は精神面でも「冬季うつが増える」と言われるほど、寒くなるとうつ病が増えてしまうのです。

では体を温める食品に関して考えてみましょう。マクロビや陰陽的な視点となりますが、取組み方次第で子ども達にプラスに働きますのでしっかり把握頂ければと思います。

体を温める食べ物
玄米・雑穀・ニンジン・ごぼう・レンコン・かぼしゃ・ねぎ・しょうが・梅ぼし・味噌・しょう油・自然塩が代表的な物となります。

冷やすも食べ物は
きゅうり・トマト・なす・セロリ・もやし・枝豆・レタス・スイカ・うどん・小麦・砂糖・チョコレイト・
甘味料・食品添加物等があげられます。夏に採れるもので、私達も昔から体の温度調節の為に食していた物がほとんどです。

火を通したり、食べ物の組合せでもそれらの性質は変化致します。取組み易い所から実践頂くとよい結果が得られると思います。私自身玄米は良いと知っていても、普通に食べられるようになるまで膨大な時間を必要としました。

ちょっと取組みを変え、正しい食生活を心がけるだけでも、体温を上げ、子供のやる気を引き出してあげる事が可能です。

お風呂も大切です。シャワーで済ませるのではなく、極力毎日子ども達を湯船につけてしっかりと体を温めて頂ければと思います。

私達は脳血流を上げ、言語習得を促す為に医療機関や大学等との取組みも始まっており、脳血流の向上は体温の向上なくしてはあり得ないとも考えております。

子ども達の療育支援において、毎日のコツコツとした積み重ねが大きな変化をもたらします。ちょっとの変化この連続した積み重ねが進歩と成長に繋がります。

出来る事は全部試して下さい。

何からしてよいか迷ったら093-475-0449までご連絡下さい。

元気いっぱいなのに、やる気のない子はいないのです。
進歩・成長している子ども達は皆手が温かくなっているのです。


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2014年02月10日

NO52.食べ物に関しての考察

当たり前の事ではありますが、私達の体は、80日前後にとった食べ物により現在組成されていると考えられています。全ての細胞も入れ替わり、毎秒驚く程の細胞分裂が行われており、医学的見地から考えても、あらゆる組織が新たに生成されていると考えられています。

既出事項で咀嚼に関して少々ご説明した事がありますが、嚙む力もとても大切で、文明の進歩と共に、私達日本人もどんどんと顔の形が変化してきております。現在の私達の多くは柔らかい物を食するのが好きで、多くの嗜好品も出来るだけ柔らかい食感になるように工夫されています。

柔らかい物を食べると、必然的に咀嚼の回数も少なく、昔の日本人、特にかつての武将の絵等を見られてもよくわかりますが、四角い、顎のしっかりした顔つきから、顎の細い、シュッとした、俗に言うしょうゆ顔的な顔立ちが多くなってきております。

これは咀嚼回数が少なくなったせいで、咀嚼回数が少なくなると、唾液の分泌も少なくなり、ドライマウスや、口臭等の原因にもなっているとも言われています。発達障がいの特性を抱えるお友達の中にも、咀嚼回数がとても少なく、すぐに飲み込んでしまうような状態もみてとれ、言語の遅れ等も咀嚼回数の違い等が大きく影響していると類推できるのではないかと考えております。

顔の形状も変化しますので、表情筋の組成も異なり、口が必要な大きさまで開口せず、発語に影響もでて参ります。顎の手術が必要になるような事例も沢山報告されているのが現実です。嚙みあわせ等の問題、顎の関節の問題など山積している状態です。

ある研究では集中時間との因果関係を調査した報告があるのですが、咀嚼回数が少ないほど集中力が散漫であると類推できるとの報告もあがっており、しっかりとした正しい食べ方、歯の磨き方、正しい矯正歯科の取組み等を学んで頂きたいと願っております。(歯科に関しては別記予定です。)

そして食べる物による問題も、発達障がいの症状緩和につながる大切なヒントになると考えております。

食育を考えるとなると、保存料、増粘剤、酸化防止剤、着色料、合成甘味料等のケミカル問題と、農薬の問題はきっても切り離せない事項であり、関わる人も多岐に渡り非常にデリケートな要素を含んでいると考えております。

Aという食品を推奨している医師もいらっしゃれば、全く真逆で絶対に食べてはならないと言われる医師もおられ、それぞれ経済活動にも密接に関係しておりますので、本HPではそれらの食品に関しての言明は避けますが、それらを懸案材料として取り組んでいる方たちがおられるという事実を知って頂きたいと思います。

私達が普段飲んでいる、ある飲物を止めたら、自閉行動が収まった等という報告事例も実は沢山あります。

全て医学的な報告検証事例です。しかしそれは全ての方に該当する事例ではないという点が問題で、それらの事例をどこまで情報開示してよいのか私自身大変迷っております。そのある飲み物は、体内で分解され、毒素になったり、幻覚作用を引き起こす危険性があり、尿からも検出されているというような話も文献としてあるのです。

現在私達の施設で一部の方に、その飲物の摂取を見合わせて頂くようにお願いしたご家庭もあり、今後それらのご様子を見ながら、誰も傷つけない形でご案内出来ればと願っております。(公開は非常に困難です。)

では、全ての子ども達に取り組んで頂きたい事例をご案内させて頂きます。

今から38年前に子ども達の食物アレルギーの改善に取り組まれ、保育園の主食を全て玄米にかえ、おかずも調味料や、食材にこだわられた和食様式に切り替えられて「玄米和食給食」を開始され、「食は命なり」と食を通じた子ども達の体つくりと、人間作りを実践されておられる、福岡県が誇る、素晴らしいご指導をされておられる保育園こそが福岡市早良区の「高取保育園様」です。

高取保育園様の取組みは理想の食指導でると確信しております。全ての子ども達は残す事なく食事をし、元気闊達で忍耐力があり、集中力が高く、いまどきの子ども達が抱える多くの問題を克服されておられます。私も近日施設見学をさせて頂ける事となり楽しみでなりません。

高取保育園の西福江園長先生の「食は人の体つくりの基本であり、味覚や、人格形成にも影響を与えるものである。」というお考えに深く共感し、私自身、現在玄米を主食とした食生活を送っており、西園長先生が推奨されているとおり、「まごはやさしい」に従って、出来るだけ嗜好品の摂取はやめております。

「ま」は「豆」(豆類)「ご」は「ゴマ」 「は」は「わかめ」(海藻類)「や」は「野菜」「さ」は「魚」「し」は「しいたけ」(きのこ類)「い」は「いも」(芋類)です。私はこの食事の取組みで20キロダイエットにも成功致しました。イライラもなくなり、偏頭痛もなくなり、にこにこしている時間が増えたのが現実です。「しいたけ」は大の苦手ですので、出汁だけで、他のきのこ類で頑張っております。

高取保育園様のご本は沢山あり、マスコミ等でも広く紹介されている保育園様です。高取保育園様に通われていたるお友達を数名ご指導させて頂きましたが、それぞれ劇的な変化を遂げられ、私自身の取組みのきっかけにもなりました。(西日本新聞社等からも刊行されておりますので是非参考にお読みになりご家庭での取組みにご活用いただいたらと思います。)

今回は「あれば駄目」「これは駄目」とは申しあげるのではなく、高取保育園様で実施されている取組みこそ本質的な療育支援に必要な食事形態であると信じております。発達障がいの問題を少しでも解決できる糸口になると信じております。非常に正しいお取組みです。是非、この取組みをご家庭でも実践されてみて下さい。

私は現在100%表皮をけずっていない玄米を食しておりますが、私は食感になれずとても家内を苦労させております。未だに基本的には「おやき」にしてもらうか、チャーハンのようにするか、雑炊にしてもらっています。

玄米食は、最初は大変なのですが、もしもこれで、お子様が抱える問題が少しでも解決できるのであればその価値は十分あると思います。(私も最初は辛かったですが、体の変化に驚いて続ける事ができました。今では玄米なくして生活が成り立たなくなっております。)

玄米ばかり食べるので白米のありがたみもつくづく感じるようになりました。玄米も3分つき、7分つきと食べやすい状態から始めるのもよいでしょうし、白米を混ぜる方法もあり、徐々にレベルアップもありかと思います。まずは1食だけでも取り組まれるとよいかと思います。

私の場合、玄米ですので、どうしても農薬の心配がありますので、無農薬にもこだわるようになりました。

私は、無農薬へのこだわりから自分で農園をするようにもなりました。無農薬のカボスやレモンを作ったり、ブルーベリーを作ったり、芋や玉ねぎ、ナス、キュウリ昨年はスイカやメロンも無農薬でつくりました。

無農薬野菜を中心の食生活が始まると、次に使用する調味料等にもこだわるようになりました。すると体調にどんどん変化がおこるようになりました。痩せるだけでなく、精神的にも肉体的にも大幅に若返る事もできました。年齢的には白髪だらけでもおかしくないのですが、未だに染めた事すらありません。家内も一回り以上若く見られます。脂肪腫等もなくなり、集中力もあがり仕事の作業効率も格段に向上し、視力もよくなり、風邪をひかなくなりました。

お菓子を食べる事も激減し、毎月3分の2は外食しておりましたが、食材や調味料に対しての懸念から外食もめっきりと減りました。忙しくしておりますが、精神的にも落ち着いております。ちょっと手間ですが、味噌汁のお出汁を自分でとったりするだけで、2週間もすれば味覚が変わります。肌つやも便通もよくなるのです。化学調味料等の考察に関しては、専門のHPも沢山ありますのでそれらを参考にして頂ければと思います。

まずは、高取保育園様が提唱されている玄米食と「まごはやさしい」に挑戦して頂ければと思います。全ての
発達障がいを持つ子ども達に有効であるとは申し上げあられるのは上記玄米食とそれにまつわる取組みだけです。是非お子様の健康を獲得して下さい。

さて、どうやったら奇行がおさまるか、自閉症が軽減するかは体質によっても、それまでの生育環境等に違いがありますが、どうしても何か知りたい方は、093-475-0449までお電話頂きましてご相談下さい。















ラベル:魔法の療育
posted by キー先生 at 23:07| 40.生物学的考察 | 更新情報をチェックする
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